人を理解することで組織や制度を理解する
担当教員畔津 憲司 | 所属経済学科 | 専門分野マクロ経済学、労働経済学 |
ゼミの内容
「働くこと」を学ぶ以下のようなトピックを扱います。
- 企業の人事政策(採用、訓練、給与決定、昇進、雇用調整など)
- 労働者の働き方(結婚?出産?育児?家事と女性労働について、就職活動など)
- 労働政策(ワーキングプア、非正規雇用、賃金格差、育児休業などの問題)
以下は過去の卒論題目の例です。
- 「介護従事者不足の原因とその対策についての考察」
- 「価格戦略の賃金設計への応用」
- 「日本において起業が少ない現状の考察と改善策」
- 「プロ野球選手がプレーしやすい雇用形態を考える」
- 「サークルの組織運営における満足度について」
ゼミでは「労働」をテーマとして学んでいますが、「知識の習得」よりも「深く考える」を重視しています。毎回のゼミでは、設定された課題に対する論理的考察を繰り返します。得た知識の量よりも考えた時間が皆さんの財産になるはずです。
目指すのは「頭でっかち」経験に勝る知識はないことは事実です。しかし人が経験できることは限られます。若いうちとなればなおさら困難でしょう。そこで私たちは多くの人の経験が記録?検討された書物に学びます。またそれらの経験を効率的に整理?吸収するために理論を学びます。本ゼミでは経験していないことを検討することで多くの事を疑似経験し、卒業後の実践に備えます。
グループワークに力点一般に私たちはグループで仕事を行います。グループで仕事を行う上で重要なのは組織的コミュニケーションであることは言うまでもありません。ゼミのグループワークを通じて、上司である指導教員へのホウレンソウ(報告?連絡?相談),グループワークにおける情報共有や仕事の役割分担などを学びます。どうやれば揉めることなく,楽しく,効率よく,良い仕事ができるのかを考え、実践する場となります。また良い仕事を行うには他の人との意見交換を行うことも大事です。ゼミを通じて人の意見の聞き方,質問の仕方?返し方など,ディスカッションの作法を学びます。
ゼミ生はこんなことができるようになる!
- 組織デザインや人事マネッジメントの基本理論を使って、それぞれの組織における構造や制度の意図を理解してパフォーマンスを評価できる。
- 当たり前と思われていることを深く考えるクセがつく。
- 人と一緒に仕事をする上で必要な組織的コミュニケーションスキルが身につく。
ゼミ生 (OG?OB) の内定先
- 九州大学大学院経済工学研究科への進学
- 北九州市役所、大分市役所、国税専門官などの公務員
- 西日本シティ銀行、北九州銀行、南日本銀行などの金融機関
- クラブツーリズム、コクヨ、積水ハイム、日本経営、安川電機など
ゼミ生の声
以下はゼミ生から寄せてもらったコメントです。
「熱心な先生で授業や個人指導に力を注いでくださるので、大幅なレベルアップが見込めるゼミです」、「畔津ゼミはみんな仲良しでたのしく労働と経済について学ぶことができます!」、「畔津先生は労働経済学以外にも色々なことを知っていて質問したらすぐに教えてくれて頼れる先生です!!!」、「学年?学校を越えての交流を行い、スキルアップの場を多く提供してくださります」、「何事にも親身になって相談にのってくれる頼れる先生」
このゼミを目指す人の推奨履修モデル
1?2年生のうちにミクロ経済学やマクロ経済学をしっかり学習しておくことが望ましいです。3年生では私の担当する労働経済学I?IIを履修することになっています。また産業組織論、人事管理論、経営組織論も合わせて履修することを薦めます。
ゼミの活動内容
通常のゼミ時間以外に予定している主なイベントは以下です。
- 2年ゼミ内定後の新ゼミ生対象宿泊型研修会
- ゼミ旅行(行先は皆で決めます。過去、源じいの森から沖縄まで様々。)
- 経経済学部ポスターセッションへの参加
- 卒業研究報告会
その他、随時ゼミコンパ、就職対策などを行います。
ゼミで使用している「テキスト」や「おススメ本(漫画も含む)」
読んでおいて欲しい本
- 大竹文雄、『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』、中央公論新社。
- ジョン?マクミラン、『市場を創る―バザールからネット取引まで』、NTT出版。
- 大内伸哉、『雇用ななぜ壊れたのか-会社の論理vs.労働者の論理』、筑摩書房。
- 大内伸哉?川口大司、『法と経済で読みとく雇用の世界』、有斐閣。
組織や人事マネッジメントを学ぶために使用する本
- 江口匡太、『キャリア?リスクの経済学』、生産性出版。
- ポール?ミルグロム、ジョン?ロバーツ、『組織の経済学』、NTT出版。
- エドワード?ラジアー、『人事と組織の経済学』、日本経済新聞社。
ゼミ指導教員の担当授業
- 労働経済学I?II、経済学入門Bなど