様々な経済活動を読み取ろう:企業研究:西澤ゼミ
担当教員西澤 健次 | 所属経営情報学科 | 専門分野会計学 |
ゼミの内容
大学生は、1年生、2年生で、基盤教育科目を中心に様々な学問に触れる。学問ってなんだろうか。眠たい目をこすって知識を詰め込むことだろうか。否!知識なんて関係ない。
例えば、1年生の経済学部の学生は、こんなんでいいんだろうか?というような入門演習の洗礼を受ける。果たして、今まで、自分は、何かを考えるということを真剣にしてきたのだろうかと。ぼんやりとした問題意識ではあっても、入門演習に参加しているうちに、自ら問題を出して、そこでは、それを解いていくというある種の快感を感じる人が多いのではないだろうか。
私は、当面のところ、会計という看板を背負っているが、殊更、会計というものを意識したことはない。会計学が、単に、帳面の記入という会計事務所の仕事の延長でしかないものであったなら、私は会計など研究してはいない。もちろん、簿記、会計の教科書的なお勉強はある。しかし、会計の研究の世界は、それにとどまらず、とてつもなく広いのだ。財務会計論Ⅰで勉強する内容がそのまま、ゼミの内容とはならない。それは、単にピアノの鍵盤叩いているだけである。音楽として聞こえてくるようになれば、どれほど楽しいことだろうか。音符を覚えるのは苦痛だけど、音楽はみんなスマホで聞いて、楽しんでいるじゃないか。それと同じだ。多少の苦手意識など気にせず、入門演習や基礎演習で抱いたような新鮮な問題意識を、思う存分、ゼミナールで広げてほしい。
ゼミの内容は、その時々の顔ぶれで、決めている。著名な会計学者の教科書を読む。とある思想書を読んでみる。また、ある時は、廃れた(?)企業会計原則に耽溺する。はたまた、タイムリーな啓蒙書を読んでみる。いずれにしても、入門演習で自由に問題を発見し、トライしたように、その心意気を卒業研究に結びつけてもらいたいと考えている。
ゼミ生はこんなことができるようになる!
- 財務諸表が読める!
- 会計を通して、物事を深く究明することができる!
- 学問を通して面白い人になれる!
ゼミ生 (OG?OB) の内定先
野村証券、日本生命、三井住友海上、福岡ひびき信用金庫、山崎製パン、日本食研、NEC等、その他、各種ホスピタリティ産業、監査法人(トーマツ)、会計事務所
ゼミ生の声
合宿も楽しかったし、西澤先生のゼミでよかったです!(4年生、M.S)
2年間本当にありがとうございました。楽しく学習し、活動することができました。西澤ゼミで活動することができて良かったです。これからも、お体に気を付けて頑張ってください。私も頑張ります。(4年生、N.T)
卒業式で会えたら一緒に写真を撮ってください。(4年生、A.K)
このゼミを目指す人の推奨履修モデル
- 1年: 簿記論Ⅰ?Ⅱ 教養特講「ホスピタリティ論」
- 2年: 簿記論Ⅲ、財務会計論Ⅰ?Ⅱ、原価計算論Ⅰ?Ⅱ
- 3~4年生: 国際会計論、管理会計論、情報会計、経営分析
ゼミの活動内容
- 2年春休み: ゼミ内定者には、現時点での「問題ないし研究テーマの発見」という課題を出すので、新学期に入る3月までに調べておくこと。
- 3年Ⅰ学期: ゼミ内定者の課題を参考にして、教科書を選定する。教科書の精読と、各人の「問題ないし研究テーマの発見」という課題を深く掘り下げる。
- 3年Ⅱ学期: 教科書の精読、卒業研究の報告、経営分析(企業研究)
- 4年Ⅰ学期: 卒業研究の報告、論文の輪読、精読
- 4年Ⅱ学期: 卒業研究の報告
ゼミで使用している「テキスト」や「おススメ本(漫画も含む)」
- 新井清光『現代会計学』中央経済社 第12版 (2011/03)
- 齋藤静樹『討議資料 財務会計の概念フレームワーク』中央経済社 第2版 (2007/11)
ゼミ指導教員の担当授業
- 財務会計論Ⅰ?Ⅱ
この授業では、財務諸表の仕組みについて勉強する。簿記では、企業の経済活動を仕訳という簿記言語に置き換え、精算表を作成するところまで勉強するが、その精算表の先には、貸借対照表、損益計算書という財務表があり、財務会計論ではそのフィニッシュである表の基礎的な考え方、読み方、見方、諸々のことをマスターする。貸借対照表、損益計算書の数字を分析して、その会社が儲かっているのか、成長性が見込めるのか、そうした現実的な問題に即座に取り組むことの方がおもしろいに違いはないが、会計のもともとの考え方を熟知していなければ、いかに国際会計基準が到来するといっても、それが海のものとも山のものともわからなければ、単にルールだからそれを覚えるということになってしまう。新たな問題を発見するためには、財務会計の基礎的な問題を充分にこなしておく必要がある。その意味で、多少、眠くても、この授業で土台作りをしておいてほしい。 - 経営分析
この授業では、実際の企業の財務諸表を取り上げて、会社が儲かっているのか、儲かっていないのか、安全なのか、危険なのか、数値で読む練習をする。様々な比率の計算を自主的にしてもらい、投資家という目線で、企業の診断をする。もちろん、就活直前の授業なので、就活にも大いに役立ててほしい。